「重度訪問介護従業者研修統合課程」は、介護職員初任者研修と重度訪問介護従業者養成研修を一体化した新しい研修制度です。
短期間で効率的に資格が取れると注目されていますが、実際の費用や期間はどのくらいか気になる方も多いでしょう。
この記事では、統合課程の費用相場・期間・助成制度・費用を抑えるコツまで、わかりやすく解説します。
統合課程の受講期間はどのくらい?
重度訪問介護従業者研修統合課程の受講期間は、スクールや地域によって異なりますが、一般的には1〜2か月程度で修了できます。
初任者研修(約130時間)と重度訪問介護研修(約50時間)を統合しているため、総学習時間はおおむね130〜150時間が目安です。
受講スケジュールの例
| 受講形式 | スケジュール | 特徴 |
|---|---|---|
| 全日制コース | 平日5日/週、約4〜5週間で修了 | 最短で資格取得を目指せる |
| 夜間コース | 週3回・夜間(2時間前後)、約2か月 | 仕事や家事と両立しやすい |
| 週末コース | 土日のみ、約1.5〜2か月 | 社会人や子育て中の方に人気 |
オンライン講義+通学演習を組み合わせるハイブリッド形式を採用しているスクールも増えています。
動画視聴による自宅学習ができるため、より柔軟なスケジュールで受講が可能です。
統合課程の費用相場
統合課程の受講費用は、全国平均で約7万〜12万円前後が相場です。
ただし、スクールの運営形態や地域、教材費・実習費の有無によって差があります。
費用の内訳例
| 項目 | 金額の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 受講料(講義・実技) | 60,000〜90,000円 | スクールの規模・講師体制によって変動 |
| 教材費 | 5,000〜10,000円 | テキスト・資料代として |
| 実習費 | 5,000〜15,000円 | 施設実習や器具使用料など |
| 合計目安 | 70,000〜120,000円 | 初任者研修+重度訪問介護研修を含む総額 |
一般的な初任者研修(約7〜10万円)+重度訪問介護研修(約2〜5万円)を別々に受講するよりも、
統合課程の方が1〜2万円ほど割安になる傾向があります。
地域別の費用差
都道府県によって研修実施機関の数や補助制度が異なるため、受講費用にも地域差があります。
都市部よりも地方の方が受講料がやや安い傾向があります。
| 地域 | 費用相場 | 特徴 |
|---|---|---|
| 東京都・神奈川県・大阪府など都市部 | 90,000〜120,000円 | 校舎数が多く、夜間・週末コースが充実 |
| 愛知・福岡・北海道など地方中核都市 | 80,000〜100,000円 | 地方でも講座選択肢が豊富 |
| 地方・郡部 | 60,000〜80,000円 | 公共職業訓練などで費用を抑えられる場合も |
費用を抑える方法
介護職を目指す人のために、国や自治体では助成金や支援制度を設けています。
これを活用することで、実質無料または半額程度で受講できるケースもあります。
代表的な支援制度
- 介護職員初任者研修等受講支援事業
…自治体による補助金制度。受講費用の半額(上限5万円)を助成。 - 職業訓練(ハローワーク)
…失業給付を受けながら無料で受講できる場合あり。 - キャリアアップ助成金(事業主向け)
…事業所負担で受講させる場合に費用補助が出る制度。 - 教育訓練給付金制度
…雇用保険加入者が対象。受講料の20%(上限10万円)を給付。
特にハローワーク経由の職業訓練コースでは、完全無料+交通費支給で受講できることもあり、
費用を抑えたい方におすすめです。
費用・期間以外に確認しておきたいポイント
同じ「統合課程」でも、実施機関によって内容やサポート体制が異なります。
費用だけでなく、以下の点も確認して選びましょう。
- 講師の質: 現場経験豊富な講師が多いか
- 通いやすさ: 駅近・夜間・オンライン対応など
- 就職サポート: 提携事業所や求人紹介の有無
- 修了率: 高い合格率・再受講サポートがあるか
費用が安くてもサポートが弱い場合、修了までに時間がかかることがあります。
「費用・期間・支援体制のバランス」を重視して選ぶのがポイントです。
修了までの流れ
受講から資格取得までの一般的な流れは次の通りです。
- スクールに申し込み(受講日程の確認)
- 講義・実技(約1か月前後)
- 実習(5〜10日間)
- 修了評価テスト(筆記+実技)
- 修了証の発行 → 求人応募・勤務開始
未経験からでも、最短で1か月程度で資格を取得できるのが統合課程の大きな魅力です。
費用対効果の高い理由
統合課程は、従来の「初任者研修+重度訪問介護研修」を別々に受ける場合と比べて、
時間・費用の両面で効率的です。
- 学習内容が重複しない(効率的なカリキュラム設計)
- 資格取得までの期間が短縮できる
- 修了後にすぐ働ける(即収入につながる)
特に重度訪問介護の現場では、統合課程修了者は即戦力人材として歓迎されるため、
「投資した分が早期に回収できる資格」と言えるでしょう。
まとめ:統合課程はコスパの高い資格取得ルート
重度訪問介護従業者研修統合課程は、短期間・低コストで現場で通用するスキルを身につけられる実践的な研修です。
費用相場は7〜12万円前後、受講期間は1〜2か月程度。
助成金や職業訓練を利用すれば、さらに費用を抑えることも可能です。
介護職未経験からスタートしたい方や、重度訪問介護に興味のある方にとって、
統合課程は最も効率的で現実的な資格取得ルートといえます。
ぜひ、自分の生活スタイルや目的に合ったスクールを選び、
重度訪問介護の現場で活躍する第一歩を踏み出してください。
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飲食・WEB・デザイン・出版など、様々な業界を経てきた現役のケアワーカー。介護にたどり着いたのは、大好きだった祖母の自宅介護がきっかけ。ケアチルでは、現場での視点も交えつつ、これから介護業界に携わろうとしている方、すでに業界にいて岐路に立っている方に向けて、介護業界の情報を分かりやすくお届けします。
