連続勤務が続いて疲れが抜けない…？｜慢性疲労をため込まないための整え方と相談のポイント

介護の現場では、人手不足やシフトの都合により、連続勤務（連勤）が続いてしまうことも少なくありません。
「休んでも疲れが取れない」「常にだるさが残っている」「集中力が落ちてきた」――
そんな状態に心当たりがある方も多いのではないでしょうか。

連勤による疲労は、単なる“頑張りすぎ”ではなく、身体と心の回復が追いついていないサインです。
放置すると、ミスや事故のリスクが高まるだけでなく、体調不良やメンタル不調につながる可能性もあります。

この記事では、連続勤務による疲れが抜けにくくなる理由と、
現場で無理なく取り入れられる回復の工夫、そして限界を感じる前に取るべき行動について詳しく解説します。

① 連勤が続くと「疲れが抜けない状態」になりやすい理由

連続勤務が続くと、睡眠時間そのものは確保できていても、
睡眠の質や生活リズムが乱れやすくなります。

連勤によって起こりやすい変化：

• 寝ても浅い眠りが続く
• 食事が簡単なもので済みがちになる
• 休みの日も疲れて動けない
• 気づかないうちにストレスが蓄積する
• 常に「次の勤務」を意識して気が休まらない

この状態が続くと、身体は回復モードに入れず、
疲労が“上書き”されていく形になってしまいます。

② 休みの日に「一気に回復しよう」とするほど疲れが残ることも

「次の休みにたくさん寝れば大丈夫」と考えがちですが、
実は疲れが溜まりきった状態では、まとめて休んでも回復しきれないことがあります。

よくある失敗例：

• 休みの日に昼まで寝てしまい、夜眠れなくなる
• 何もせず一日中ゴロゴロして逆にだるくなる
• 家事や用事をまとめてこなして余計に疲れる

連勤中や連勤明けに必要なのは、
「一発逆転の休息」よりも「小さな回復の積み重ね」です。

③ 疲労回復には「短い休息」をこまめに挟む方が効果的

連勤中に疲れをため込みすぎないためには、
長い休みを待つよりも、短いリフレッシュ時間を意識的に入れることが有効です。

現場や日常で取り入れやすい工夫：

• 休憩中はスマホから少し離れて目を休める
• 5分でも深呼吸や軽いストレッチをする
• 帰宅後すぐに横になる前に一度体をほぐす
• 短時間でも湯船に浸かる
• 好きな音楽や香りで気持ちを切り替える

これらは大きな時間を取らなくてもでき、
自律神経を整え、疲労の蓄積を防ぐ助けになります。

④ 食事と睡眠の“質”を意識すると回復しやすくなる

連勤中はどうしても、食事や睡眠が後回しになりがちです。
しかし、疲労回復には量より質が重要です。

食事のポイント

• 簡単でも、たんぱく質を意識する
• 甘い物だけで済ませない
• 水分をしっかり取る

睡眠のポイント

• 寝る直前のスマホ使用を控える
• 就寝前に照明を少し落とす
• 「寝る前のルーティン」を決める

完璧を目指す必要はありませんが、
「回復しやすい環境」を少し整えるだけで、疲れの残り方が変わってきます。

⑤ 「まだ大丈夫」と思っているうちに疲労は限界に近づく

連勤が続いていると、疲れた状態が“普通”になり、
自分の限界に気づきにくくなります。

注意したいサイン：

• ミスが増えてきた
• 些細なことでイライラする
• 利用者さんへの声かけが雑になってきた
• 休みの日も仕事のことばかり考えてしまう
• 「何もしたくない」という気持ちが強い

これらは、身体だけでなく心も疲れているサインです。

⑥ 限界を感じる前に「シフト相談」をすることは甘えではない

「人が足りないから言い出しづらい」「自分だけ楽をするみたいで申し訳ない」
そう感じて、疲れを我慢し続けてしまう人も多いですが、

限界を超えてからでは、回復に時間がかかります。

上長に相談する際の考え方：

• 体調や集中力への影響を事実として伝える
• 一時的な調整でも構わないと伝える
• 「安全に働き続けたい」という目的を共有する

シフト調整や業務分担の見直しは、
本人を守るだけでなく、現場全体の安全を守る行動でもあります。

まとめ：連勤の疲れは「気合」ではなく「整え方」で軽くできる

連続勤務が続くと、誰でも疲れは抜けにくくなります。
大切なのは、無理を続けることではなく、回復しやすい工夫を重ねることです。

① 連勤は疲労が蓄積しやすいと理解する
② 休みの日の一気回復に頼らない
③ 短い休息をこまめに挟む
④ 食事・睡眠の質を少し意識する
⑤ 疲労のサインを見逃さない
⑥ 限界前にシフト相談を行う

自分の体調を守ることは、利用者さんの安全を守ることにもつながります。
「まだ大丈夫」ではなく、「今どう感じているか」に耳を傾けながら、
無理なく働き続けられる環境を整えていきましょう。

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