
※この記事は「夜勤・勤務時間・働き方」に関する介護現場あるあるQ&Aの一つです。
介護現場では、「なぜか忙しい時間帯に限ってナースコールが一斉に鳴る」という状況がよく起こります。
特に朝の時間帯は、起床・整容・トイレ誘導・食事準備・服薬確認などが重なり、
利用者さんの生活リズムも集中するため、コール対応に追われやすくなります。
こうした場面では、焦りから判断が遅れたり、「全部同時にやらなきゃ」と気持ちが追い込まれてしまうことも少なくありません。
しかし、忙しさそのものを完全になくすことは難しくても、動き方や考え方を整えることで“乗り切りやすくする”ことは可能です。
この記事では、コールが重なりやすい時間帯を安全に、そしてチームとして乗り切るための考え方と実践ポイントを詳しく解説します。
① 忙しい時間帯は「利用者さんの生活リズムが重なっている」と理解する
まず大切なのは、「忙しい=自分の段取りが悪い」と考えすぎないことです。
朝や夕方など特定の時間帯にコールが集中するのは、利用者さんの生活リズムが重なる“構造的な理由”があります。
コールが重なりやすい主な要因:
- 起床後すぐにトイレへ行きたい人が多い
- 整容・更衣のタイミングが同じ
- 食事前後で体調や訴えが出やすい
- 服薬時間が重なる
- 朝は不安が強くなりやすい方がいる
「この時間は忙しくなるのが普通」と理解しておくだけでも、
気持ちに余裕が生まれ、落ち着いて対応しやすくなります。
② 迷わないために「優先順位」をあらかじめ決めておく
コールが同時に鳴ると、一番困るのが「どれから行くべきか迷うこと」です。
その迷いが、動きを止め、余計に慌ただしさを増やしてしまいます。
そのため、忙しい時間帯ほど、優先順位を明確にしておくことが重要です。
基本となる優先順位の考え方:
① 安全に関わること
② 排泄
③ 食事・服薬
④ それ以外の要望
例えば、
- 転倒リスクがあるコール
- トイレに行きたいという訴え
- 服薬時間が迫っているケース
これらは優先度が高く、後回しにすると事故やトラブルにつながりやすいため、
他の要望より先に対応します。
この「判断基準」を頭の中に持っておくことで、コールが重なっても迷いにくくなります。
③ すぐ行けないときは「見通し」を伝えるだけで安心感が違う
忙しい時間帯は、すべてのコールに即対応することが難しい場面もあります。
そんなときに大切なのが、無視しないことと、見通しを伝えることです。
対応の例:
- 「今、別の方の対応中なので、5分ほどお待ちくださいね」
- 「すぐには行けませんが、終わり次第伺います」
- 「危なくないかだけ確認しますね」
声かけやインターホンで一言伝えるだけでも、
利用者さんの不安や苛立ちは大きく軽減されます。
結果的に、再コールや不満の増加を防ぎ、全体の対応がスムーズになります。
④ シフト前に「誰がどのエリアを担当するか」をすり合わせておく
忙しい時間帯に強いチームは、事前のすり合わせができています。
シフト前に確認しておきたいポイント:
- 各スタッフの担当エリア
- トイレ介助が集中しやすい利用者さん
- 服薬介助の担当
- 声をかけ合うタイミング
「誰がどこを見ているのか」が共有されていると、
- 同じ場所に人が集中しない
- コール対応の抜けが減る
- 助けを呼びやすくなる
といったメリットがあります。
⑤ 忙しい時間帯ほど「一人で抱え込まない」ことが大切
コールが立て続けに鳴ると、「自分が行かなきゃ」と背負い込みがちですが、
忙しい時間帯こそチームで動く意識が重要です。
例えば、
- 「今トイレ対応入れますか?」と声をかける
- 一時的に役割を入れ替える
- 手が空いた人がフォローに回る
こうした連携があるだけで、現場の空気は大きく変わります。
「忙しい=一人で頑張る」ではなく、
「忙しいからこそ助け合う」という意識を持ちましょう。
⑥ 慌ただしい時間帯が終わった後の“振り返り”も大切
忙しさが落ち着いた後、少しだけ振り返る時間を持つことも有効です。
振り返りの例:
- どの時間にコールが集中したか
- 特に困った場面は何だったか
- 事前に準備できそうなことはあったか
この振り返りを積み重ねることで、
次回の忙しい時間帯をよりスムーズに乗り切れるようになります。
まとめ:忙しさは避けられない。だからこそ“準備と連携”が力になる
コールが重なる時間帯は、介護現場では避けられないものです。
大切なのは、慌てず、迷わず、チームで動ける仕組みを作ること。
① 忙しい時間帯は利用者さんのリズムが重なると理解する
② 「安全・排泄・食事・服薬」の優先順位を決めておく
③ すぐ行けないときは見通しを伝える
④ シフト前に担当エリアをすり合わせる
⑤ 一人で抱え込まず、声をかけ合う
⑥ 終わった後に小さく振り返る
これらを意識することで、忙しい時間帯でも落ち着いて動けるようになります。
完璧を目指す必要はありません。
“事故を防ぎ、安全に乗り切る”ことを第一に、チームで支え合っていきましょう。
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