
※この記事は「記録・報連相・多職種連携」に関する介護現場あるあるQ&Aの一つです。
介護の現場では、介護職だけでなく、
看護師、ケアマネジャー、医師、リハビリ職、相談員など、
多くの職種が関わりながら一人の利用者さんを支えています。
本来、多職種連携は「支援の質を高めるための仕組み」ですが、
「話が噛み合わない」
「伝えたつもりが伝わっていない」
「なぜか連携がうまく進まない」
と感じた経験がある方も多いのではないでしょうか。
この記事では、多職種連携がうまくいかなくなる主な原因を整理しながら、
現場で実践できる改善のヒントを、介護職目線で詳しく解説します。
① 職種ごとに「見ているポイント」が違う
多職種連携が難しくなる大きな理由のひとつが、
職種ごとに重視している視点が違う
という点です。
例えば、
- 介護職:生活全体の様子、普段との違い
- 看護師:バイタル、症状、医療的リスク
- ケアマネジャー:サービス全体のバランス、制度面
- リハ職:動作能力、機能変化
それぞれが「大事だと思うポイント」を中心に話すため、
同じ利用者さんの話をしていても、
見ている方向がズレてしまうことがあります。
これは誰かが悪いわけではなく、
専門性の違いから生じる自然なズレです。
② 専門用語が多いと意図が伝わりにくくなる
もう一つの原因は、
職種ごとの専門用語
です。
専門職同士では当たり前に使っている言葉でも、
他職種には意味が伝わりにくいことがあります。
その結果、
- なんとなく分かったつもりになる
- 重要な意図が抜け落ちる
- 誤解したまま話が進む
といったすれ違いが起こりやすくなります。
特に、申し送りや記録、会議の場では、
できるだけ具体的な表現を意識することが大切です。
③ 「伝えたつもり」が連携不全を生む
多職種連携がうまくいかないとき、
実はよくあるのが、
「伝えたつもり」「分かっているだろう」という思い込み
です。
忙しい現場では、
- 詳細を省いて伝える
- 相手の理解を確認しない
といった場面も増えがちです。
しかし、その小さな省略が積み重なると、
認識のズレが大きくなり、
「なぜ伝わらないのか」という不満につながります。
④ 相手の役割を知らないとズレが広がる
多職種連携では、
相手がどんな役割を担っているかを知ることがとても重要です。
例えば、
- ケアマネジャーが制度や調整を重視する理由
- 看護師が医療リスクに敏感な理由
こうした背景を理解していないと、
「話が通じない」
「冷たい対応をされた」
と感じてしまうこともあります。
相手の立場や制約を知ろうとするだけで、
コミュニケーションは驚くほどスムーズになります。
⑤ 情報共有の「場」と「形」がそろっていない
連携がうまくいかない現場では、
- 情報共有のタイミングがバラバラ
- 記録や報告のフォーマットが統一されていない
というケースも多く見られます。
誰が、いつ、どこで、どんな情報を共有するのかが曖昧だと、
重要な情報が抜け落ちたり、伝達が遅れたりします。
定期的なカンファレンスや、
記録・連絡のルールをそろえることは、
連携の質を高める大切な土台になります。
⑥ 「正しさ」より「すり合わせ」を意識する
多職種連携がうまくいかないと、
「自分の意見の方が正しい」と感じてしまうこともあります。
しかし、チームケアにおいて大切なのは、
誰が正しいかではなく、どうすり合わせるか
です。
それぞれの専門性を尊重しながら、
利用者さんにとって最善の形を探る姿勢が、
連携を前向きなものに変えていきます。
⑦ 小さな歩み寄りが連携を変えていく
多職種連携を良くするために、
大きな改革は必要ありません。
例えば、
- 相手の話を最後まで聞く
- 分からない言葉はその場で確認する
- 自分の視点を一言補足する
こうした小さな積み重ねが、
信頼関係と連携の質を少しずつ高めていきます。
まとめ:多職種連携は「違いを知ること」から始まる
多職種連携がうまくいかない背景には、
個人の能力不足ではなく、
専門性の違いによるすれ違いがあることがほとんどです。
① 職種ごとに視点が違う
② 専門用語が壁になる
③ 伝えたつもりがズレを生む
④ 相手の役割理解が不足している
⑤ 情報共有の形がそろっていない
⑥ 正しさよりすり合わせ
⑦ 小さな歩み寄りが連携を育てる
違いを否定するのではなく、
違いを知り、活かすことができたとき、
多職種連携は大きな力になります。
チームの一員として、
少しずつ歩み寄りながら、
より良いケアをつくっていきましょう。
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