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介護職へ転職するとき、「先に資格を取るべき?」「無資格で就職してからでもいい?」「初任者研修と実務者研修のどちらを選ぶ?」と迷う人もいるでしょう。
結論からいうと、介護職へ転職する全員が、入職前に資格を取らなければならないわけではありません。施設等では無資格から介護職として働ける求人もあります。一方、訪問介護員として働きたい場合や、介護福祉士を目指している場合などは、必要な研修・資格から逆算する必要があります。
大切なのは「資格があるほうが何となく有利そう」で決めるのではなく、希望する仕事、転職時期、受講時間、費用、勤務先の資格取得支援を整理することです。
介護職へ転職する前に資格を取るべきかの結論
資格を先に取るかどうかは、目指す仕事内容によって変わります。
- 施設等で介護職を始めたい:無資格から応募できる求人もある
- 介護の基礎を学んでから働きたい:初任者研修を検討
- 訪問介護員として働きたい:資格要件を確認して初任者研修等を検討
- 介護福祉士を実務経験ルートで目指す:実務経験と実務者研修を計画
「介護職ならまず全員が初任者研修」という一律の順番ではありません。転職を急ぐ人は先に働き始め、勤務先の資格取得支援を使って学ぶ方法もあります。
無資格で先に働く選択肢
特別養護老人ホーム、有料老人ホームなどの施設では、資格を持たない人が介護職として採用される場合があります。施設介護では「無資格だから身体介護が法律上一律に禁止される」とは整理できません。
ただし、無資格で入職した直後から何でも一人で担当できるという意味でもありません。利用者ごとの支援方法、職場の手順、本人の習熟状況に応じて教育・確認を受けることが重要です。
また、介護に直接携わる一定の無資格者については認知症介護基礎研修に関する事業者側の義務があります。資格と業務範囲の違いは初任者研修でできる仕事と無資格との違いで詳しく整理しています。
初任者研修を転職前に取るとよい人
介護職員初任者研修は、介護の基本的な知識・技術を体系的に学ぶ130時間の研修です。
次のような人は、転職前に受講する意味があります。
- 未経験で、介護の基本を学んでから現場へ入りたい
- 訪問介護員として働くことを考えている
- 応募までに受講時間を確保できる
- 自費で受けても転職時期に影響しにくい
一方、すぐ収入を得る必要がある人や、資格取得支援のある施設求人を選べる人は、無資格で働き始めてから受講する方法も検討できます。
受講期間については初任者研修の130時間と受講期間、研修全体は初任者研修の総合ガイドで確認できます。
実務者研修を選ぶとよい人
実務者研修は、介護福祉士を実務経験ルートで受験する人に関係する研修です。無資格から受講する場合は450時間以上・修業年限は原則6か月以上で、一定の研修修了者には科目の読み替えがあります。
初任者研修を修了していなくても実務者研修から受講できます。そのため、すでに介護福祉士を目指す方針が明確な人は、初任者研修を必ず先に取る必要はありません。
ただし、実務者研修を修了しただけで介護福祉士国家試験を受験できるわけではありません。実務経験ルートでは、必要な実務経験も満たす必要があります。
受講するか迷う場合は実務者研修を受けるか判断するポイント、期間・費用は実務者研修の450時間・期間・費用の確認ポイントで整理しています。
介護福祉士は転職前にすぐ取れる資格ではない
介護福祉士は国家資格です。取得ルートは複数ありますが、実務経験ルートでは、国家試験を受験するために従業期間3年以上(1,095日以上)、従事日数540日以上の実務経験と実務者研修が必要です。
そのため、介護未経験者が「転職前に介護福祉士だけ先に取ってから就職する」という進め方は、実務経験ルートではできません。
すでに必要な実務経験がある人は、実務者研修の修了状況や受験する回の要件を確認します。詳しいルートは介護福祉士になるまでの資格取得ルートで確認できます。
資格を取れば必ず給料が上がる?
資格手当を設けている職場や、資格を配置・役割の条件としている職場はあります。一方、資格を取得しただけで全国一律に月給や年収が一定額上がる制度ではありません。
勤務先によって基本給、資格手当、役職、夜勤、賞与などの条件が異なります。資格取得による待遇の変化を重視する場合は、現在の勤務先や応募先の賃金規程・求人条件を確認しましょう。
介護福祉士の公的統計による給与水準は介護福祉士の平均給与と求人比較のポイントで確認できます。
転職前と入職後、どちらで資格を取る?
転職前に受講する利点は、基礎を学んだ状態で仕事を始められることです。一方、受講期間や費用がかかるため、就職開始が遅れる場合があります。
入職後に受講する場合は、働きながら学べるほか、勤務先の資格取得支援を利用できる可能性があります。ただし、勤務と授業・課題を両立する必要があります。
| 選択 | 向いている状況 | 確認点 |
|---|---|---|
| 転職前に受講 | 学んでから現場へ入りたい | 受講期間・費用・就職開始時期 |
| 先に就職 | 早く働き始めたい | 無資格応募の可否・教育体制 |
| 働きながら取得 | 資格支援を活用したい | 対象資格・費用負担・勤務調整 |
求人で確認したい資格取得支援
「資格取得支援あり」という求人でも、支援内容は同じではありません。
- 対象となる資格・研修
- 受講料を全額・一部のどちらで支援するか
- 教材費や交通費も対象か
- 受講日は勤務扱いになるか
- シフト調整を受けられるか
- 一定期間の勤務など利用条件があるか
- 退職時に返還条件があるか
「資格取得支援あり」という表示だけで無料と判断せず、応募・面接時に条件を確認しましょう。
迷ったときは「希望する仕事」から逆算する
資格名から先に決めるより、次の順番で考えると整理しやすくなります。
- どの仕事・サービスで働きたいか
- その仕事に資格要件があるか
- いつまでに転職したいか
- 受講時間と費用を確保できるか
- 資格取得支援のある求人を選べるか
- 将来、介護福祉士などを目指すか
まとめ
介護職への転職前に資格を取るべきかは、全員同じではありません。施設等では無資格から働き始められる場合があり、初任者研修で基礎を学んでから転職する選択肢もあります。
介護福祉士を実務経験ルートで目指すなら、実務経験と実務者研修を計画的に進める必要があります。
希望する仕事内容、資格要件、転職時期、受講時間・費用、勤務先の資格取得支援を確認し、自分に必要な資格を選びましょう。
制度確認:厚生労働省の介護員養成研修・実務者研修に関する資料、公益財団法人社会福祉振興・試験センターの介護福祉士国家試験受験資格情報等をもとに2026年10月7日確認。

飲食・WEB・デザイン・出版など、様々な業界を経験し、今は日々利用者さんと向き合う現役のケアワーカー。介護にたどり着いたのは、大好きだった祖母の自宅介護がきっかけ。
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