
現場の悩み・働き方・制度を、立ち止まって確認できる視点で発信しています。
このページは、「介護が未経験」「久しぶりの復帰で不安が大きい」と感じている方向けの人別ガイドです。
「ちゃんと覚えられるだろうか」「迷惑をかけないか不安」「周りについていける気がしない」——
未経験やブランクがある状態で介護現場に立つと、仕事内容そのものより、“自分が大丈夫か”が一番の不安になることがあります。
ここでは、不安の正体を分解して整理しながら、無理に自信を作ろうとせず、現実的に安心へ近づくための考え方と行動をまとめます。
未経験・ブランクが不安になりやすい理由
- 介護は「即戦力が求められる」という印象が強い。
- 専門用語・ルールが多く、分からないと言いづらい。
- 周りが忙しく、質問のタイミングがつかめない。
- 昔とやり方が変わっていそうで不安になる。
介護の現場は動きが早く、専門用語や独自ルールも多いため、「分からないことが分からない」状態になりやすいです。
特にブランクがある場合は、「昔はできていたのに」「今は通用しないのでは」という気持ちが重なり、自信が削れやすくなることもあります。
ただ、最初から迷わず動ける人はほとんどいません。
不安は、弱さではなく責任感がある証拠でもあります。
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不安が強いとき、考えがちなこと
- 「こんなことも分からない自分は向いていない」
- 「周りに迷惑をかけている気がする」
- 「質問したら評価が下がりそう」
- 「一回のミスで信用を失う気がする」
未経験・ブランクの不安が強いと、“できない部分”だけが大きく見えることがあります。
でも実際は、できないのではなく、まだ知らないだけのことがほとんどです。
介護は「正解が一つ」の仕事ではありません。利用者さんの状態や方針で対応が変わるので、最初は迷って当然です。
むしろ、迷いながら確認できる人の方が、事故やトラブルを減らしやすい傾向があります。
「できない」の正体を分けてみる
- 経験が足りないだけ。
- 教わる機会・手順書が少ない。
- 職場の暗黙ルールが多い。
- 忙しさでフォローが回っていない。
「できない」と感じる場面の多くは、能力の問題ではなく、経験・説明・環境の問題です。
教育体制が整っていない職場では、「見て覚える」「空気で判断する」が前提になりがちで、未経験者ほど不安が増えやすくなります。
つまり、不安が強いときに確認すべきは「自分の適性」よりも、学びやすい環境になっているかです。
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最初の1ヶ月で「優先して押さえること」
- 安全(転倒・誤嚥・移乗など事故予防)が最優先。
- 分からない時の「確認先」を固定する。
- 申し送り・記録のルールだけ先に覚える。
- 完璧な介助より、ルール通りに動けることを目標にする。
未経験・復帰直後に一番大事なのは、技術よりも事故を起こさない動きと確認できる動線です。
「自分で判断して回す」より、最初は確認して動く方が、結果的に信頼につながります。
最初の1ヶ月のイメージ:
・「一人で回す」より「手順とルールを守る」
・「速さ」より「安全・声かけ・確認」
・「全部覚える」より「毎日ひとつずつ確実に増やす」
今すぐできる、不安を軽くする工夫
- 分からないことをメモして「分類」する。
- 質問を「短く」して聞きやすくする。
- ミスしやすい場面を先に言語化する。
- できたことも1つだけ記録して残す。
不安な状態では、頭の中が散らかりやすく、結果として「全部分からない」感覚になります。
まずは、分からないことを見える形にするだけでも負担は下がります。
メモの分類例:
・ルール(この職場の決まり)
・手順(介助の流れ)
・人(誰に何を確認するか)
・危険(どこで事故が起きやすいか)
新人が不安になりやすい「ミス」と、減らし方
- 手順の抜け・確認漏れ。
- 申し送りの聞き落とし。
- 記録の後回しによるズレ。
新人のミスは、「能力不足」というより、情報量が多い中で優先順位が整理できていないことが原因になりやすいです。
だからこそ、個人の根性より、ミスが起きやすい場所を先に押さえる方が効きます。
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少し先を見据えた選択肢
- 教育・フォローがある職場を選ぶ。
- 最初は非常勤・短時間勤務で慣らす。
- 新人が定着しやすい環境を探す。
- 仕事量より「相談しやすさ」を重視する。
未経験・ブランクがある場合、「どこで働くか」で負担が大きく変わります。
同じ介護職でも、教育の仕組みやチームの空気で、最初のつらさは別物になります。
「自信がついたら常勤へ」でも遅くありません。
最初は続けられる形を選ぶことが、結果的に近道になることもあります。
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それでも迷いが消えない方へ
「始めたい気持ちはあるけど、不安の方が大きい」
「一歩踏み出す勇気が出ない」
そう感じている状態でも、問題ありません。
不安があるままでも、情報を集めて比較する段階に留まって大丈夫です。
結論を急がず、「自分が安心して働ける条件」を少しずつ言語化していきましょう。
まとめ:不安がある状態から始めてもいい
- 未経験・ブランクの不安は自然なもの。
- 能力より「環境」が影響していることが多い。
- 最初は続けられる形を選ぶのが大切。
介護の仕事は、「できる人だけが続ける仕事」ではありません。
不安がある状態から、少しずつ慣れていく人が大半です。
このページが、
「少し整理できた」「今日はここまででいい」
そう思える場所になれば幸いです。
今の状況に近いテーマから、整理を続ける

飲食・WEB・デザイン・出版など、様々な業界を経験し、今は日々利用者さんと向き合う現役のケアワーカー。介護にたどり着いたのは、大好きだった祖母の自宅介護がきっかけ。
ケアチルでは、現場での視点も交えつつ、これから介護業界に携わろうとしている方、すでに業界にいて岐路に立っている方に向けて、介護業界の情報を分かりやすくお届けします。






