
※この記事は「記録・報連相・多職種連携」に関する介護現場あるあるQ&Aの一つです。
介護現場では、スタッフ同士の情報共有がケアの質や安全性を大きく左右します。
それにもかかわらず、
「聞いていなかった」
「記録を読んだはずなのに認識が違う」
「大事な情報が抜け落ちていた」
といったすれ違いが起きてしまうことは、決して珍しくありません。
情報共有がうまくいかない状態が続くと、
ケアミスやトラブルにつながるだけでなく、
スタッフ同士の不信感やストレスも大きくなってしまいます。
この記事では、スタッフ間の情報共有がうまくいかない主な原因を整理しながら、
現場ですぐ実践できる改善策を、介護職目線で詳しく解説します。
① 情報共有がうまくいかないのは「仕組み」の問題が多い
情報共有がうまくいかないと、
「伝え方が悪かった」「確認不足だった」と、
個人の問題として捉えがちです。
しかし実際には、
仕組みやルールが整っていないこと
が原因になっているケースが多く見られます。
例えば、
- 口頭だけで伝えて終わっている
- 記録が人によって書き方バラバラ
- どの情報が重要なのか決まっていない
こうした状態では、
どれだけ気をつけても情報の抜けやズレは起こりやすくなります。
② 口頭・記録・チェック表を組み合わせる
情報共有の精度を高めるためには、
ひとつの方法に頼らないことが重要です。
おすすめなのが、
- 口頭での申し送り
- 記録への記載
- チェック表や共有ノート
といった、複数の手段を組み合わせる方法です。
口頭は即時性があり、
記録は後から確認でき、
チェック表は見落としを防ぎます。
それぞれの強みを活かすことで、
情報の抜けを防ぎやすくなります。
③ 「何を最優先で伝えるか」を決めておく
情報共有が混乱しやすい原因のひとつが、
情報量が多すぎることです。
すべてを同じ熱量で伝えようとすると、
本当に重要な情報が埋もれてしまいます。
そのため、チームであらかじめ、
- 安全に関わる情報
- 体調変化やリスク
- 当日必ず対応が必要なこと
といった、
最優先で共有すべき内容を決めておくことが大切です。
優先順位が明確になるだけで、
申し送りや記録が格段に分かりやすくなります。
④ 誰が読んでも分かる表現を意識する
情報共有の質を高めるには、
書き手の分かりやすさより、読み手の分かりやすさを意識することが重要です。
例えば、
- 主観的な表現が多い
- 専門用語や略語が多すぎる
- 背景が書かれていない
といった記録は、
読む人によって解釈が変わりやすくなります。
「誰が読んでも同じ理解になるか?」
と一度立ち止まって考えるだけで、
共有の精度は大きく向上します。
⑤ 情報は「事実」と「判断」を分けて伝える
情報共有では、
- 何が起きたのか(事実)
- どう判断したのか(評価)
を分けて伝えることが大切です。
例えば、
- 事実:食事量5割、表情硬い
- 判断:体調低下の可能性あり
このように整理すると、
受け取る側も状況を把握しやすくなります。
事実と判断が混ざっていると、
誤解や認識のズレが生じやすくなります。
⑥ 情報共有は「一方向」ではなく「確認までがセット」
情報を伝えたあとに、
「ちゃんと伝わったか」を確認することも重要です。
忙しい現場では、
伝えっぱなしになりがちですが、
確認まで含めて情報共有
と考えることで、ミスを防ぎやすくなります。
短い一言でも、
「ここ大丈夫そう?」
「この点、共有できてる?」
と確認する習慣があると安心です。
⑦ 個人で抱えず、チームで改善していく
情報共有の問題は、
個人の努力だけで解決しようとすると限界があります。
「伝わりにくい」
「分かりづらい」
と感じた点は、
チーム全体で話し合い、ルールを整えていく
ことが大切です。
小さな改善の積み重ねが、
現場全体の安心感と働きやすさにつながります。
まとめ:情報共有は「仕組み」と「共通ルール」で改善できる
スタッフ間の情報共有がうまくいかない背景には、
個人の能力ではなく、
仕組みやルールの未整備があることがほとんどです。
① 仕組みの問題と捉える
② 複数の共有手段を使う
③ 最優先情報を決める
④ 誰が読んでも分かる表現を意識
⑤ 事実と判断を分ける
⑥ 確認まで含めて共有
⑦ チームで改善する
情報共有が整うと、
ケアの質だけでなく、
スタッフ同士の信頼関係も自然と高まります。
無理なく続けられる形を、
チームで少しずつ作っていきましょう。
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