
介護職を目指す人にとって最初の資格となる介護職員初任者研修。
「難しいのかな?」「試験で落ちることはある?」と不安に思う方も多いでしょう。
結論から言うと、初任者研修は難易度は高くなく、合格率は95〜98%と非常に高い資格です。
この記事では、初任者研修の試験内容・評価基準・不合格例・対策法をわかりやすく解説します。
初任者研修の難易度はどれくらい?
初任者研修は「介護の入門資格」として位置づけられており、
介護未経験者でも十分に理解・修了できる内容になっています。
講義と実技をしっかり受け、課題を提出すればほとんどの受講者が修了できるのが特徴です。
実際、厚生労働省の指導要領に基づく修了率は95〜98%前後と高く、
学習意欲を持って参加すれば落ちる心配はほとんどありません。
難易度の目安(体感レベル)
- 筆記試験:中学校レベル(基礎理解中心)
- 実技試験:授業で学んだ内容を再現できればOK
- 課題:テキスト内の内容が中心で、調べれば答えがわかる
介護の知識がゼロでも問題ありません。
講師が基礎から丁寧に教えてくれるため、誰でも段階的に理解できます。
修了までの流れ
初任者研修の修了には130時間の学習+修了試験合格が必要です。
主な流れは次の通りです。
- 通信課題(レポート提出)
- スクーリング(通学での実技演習)
- 修了試験(筆記・実技)
それぞれの段階で評価がありますが、
基本的には全過程を真面目に受講すれば修了できる内容です。
修了試験(筆記試験)の内容
筆記試験は、受講内容の理解度を確認するために行われます。
試験は各スクールで実施され、形式や問題数は異なりますが、一般的には以下のような内容です。
- 問題数:30〜50問
- 形式:選択式(4択または○×)が中心
- 試験時間:60分前後
- 合格基準:6〜7割以上の正答で合格
出題内容の一例:
- 介護職の倫理・職業理解
- 身体の構造と加齢変化
- 認知症ケアの基本
- 感染予防や安全管理
- 介護技術の基本手順
テキストからそのまま出題される問題が多く、
授業を聞いていれば十分対応できるレベルです。
実技試験の内容と評価ポイント
実技試験では、介助動作を正しく・安全に行えるかを確認します。
主に「移乗介助」や「衣服の着脱」「体位変換」などが評価対象です。
評価基準のポイント:
- 利用者への声かけ・安全確認をしているか
- 動作の手順が正確か
- 無理な体勢を取らせていないか
- 清潔・衛生管理に配慮しているか
たとえ動作がぎこちなくても、利用者への思いやりや安全意識が伝わる介助ができていれば合格できます。
不合格になるケースとは?
初任者研修で不合格になるケースはまれですが、次のような場合は注意が必要です。
- 課題(通信レポート)の未提出や期限遅れ
- 授業欠席が多く、130時間の要件を満たしていない
- 実技試験で危険行為(利用者の転倒など)があった
- 学習態度に著しい問題があると判断された場合
つまり、知識不足よりも出席率や課題提出の遅れが原因で不合格になることが多いのです。
逆に言えば、受講をきちんと継続すれば誰でも修了できます。
合格するための3つのポイント
① 授業内容をノートにまとめて復習する
筆記試験では授業中の重要ポイントがそのまま出題されることが多いです。
講師が強調した部分は必ずノートに残し、試験前に復習しておきましょう。
② 実技は「安全確認」と「声かけ」を意識
実技試験では技術よりも「利用者への気配り」が重視されます。
「今から立ち上がりますね」「痛くないですか?」など、声かけと安全確認を忘れずに行いましょう。
③ 欠席や遅刻に注意
初任者研修は出席率が修了条件のひとつです。
全日程の8割以上出席+補講対応が求められるため、スケジュール管理を徹底しましょう。
筆記試験の勉強方法
- テキスト内の太字・赤字部分を重点的に暗記する
- 過去の確認テスト・小テストを復習する
- オンライン教材(動画・模擬問題)を活用する
スクールによっては「修了試験対策プリント」や「確認テスト集」を配布してくれるところもあります。
これらをしっかり復習すれば合格は十分可能です。
実技試験の練習ポイント
- 手順を紙に書き出してシミュレーションする
- 家族や友人に協力してもらい練習する
- 動作中の声かけを習慣化する
- 講師の実演を動画撮影し、見返して確認する
実技は「慣れ」が大切です。
講義中の実技練習をおろそかにせず、体で覚える意識を持ちましょう。
修了証の取得後にできること
修了証を取得すると、介護現場で身体介助・生活援助の業務が可能になります。
また、次のステップである実務者研修の一部科目免除が受けられるため、キャリアアップの基礎になります。
まとめ:初任者研修は「努力すれば誰でも修了できる」資格
初任者研修は、介護職のスタートラインとなる資格であり、合格率は95〜98%と非常に高いです。
学習内容は難解ではなく、講義と実技を真面目に受けていれば問題なく修了できます。
ポイントは次の3つです。
- 授業に出席し、課題を期限内に提出する
- 復習と実技練習をしっかり行う
- 安全確認と利用者への思いやりを意識する
この3点を守れば、初任者研修は確実に修了できます。
資格を取得して、自信を持って介護の第一歩を踏み出しましょう。

飲食・WEB・デザイン・出版など、様々な業界を経てきた現役のケアワーカー。介護にたどり着いたのは、大好きだった祖母の自宅介護がきっかけ。ケアチルでは、現場での視点も交えつつ、これから介護業界に携わろうとしている方、すでに業界にいて岐路に立っている方に向けて、介護業界の情報を分かりやすくお届けします。