
※この記事は「記録・報連相・多職種連携」に関する介護現場あるあるQ&Aの一つです。
介護現場で働いていると、
「ヒヤリ・ハットの記録を書いてください」と言われた瞬間、
胸が重くなる方も少なくありません。
「自分のミスを文章にするのがつらい」
「責められているような気がしてしまう」
「書いたことで評価が下がるのでは…」
そんな不安や抵抗感を抱くのは、とても自然なことです。
しかし、ヒヤリ・ハットは事故が起きる一歩手前で止まった大切なサインでもあります。
この記事では、ヒヤリ・ハットの記録がつらく感じる理由を整理しながら、
自分を責めずに前向きに捉えるための考え方を、現場目線で解説します。
① ヒヤリ・ハットがつらいのは「真面目に仕事をしている証」
ヒヤリ・ハットの記録を書くのが苦しいと感じるのは、
決して能力不足や意識の低さが原因ではありません。
むしろそれは、
「安全に関わりたい」「迷惑をかけたくない」
という気持ちを持って、
真剣に仕事に向き合っている証です。
もし何も感じなければ、
振り返ることすらしないはずです。
つらさを感じる自分を、
まずは否定しなくて大丈夫です。
② ヒヤリ・ハットは「ミスの報告」ではない
ヒヤリ・ハットという言葉から、
「自分のミスを告白するもの」というイメージを持ちやすいですが、
本来の目的はそこではありません。
ヒヤリ・ハットは、
事故が起きなかった理由を、みんなで共有するための材料
です。
「なぜ大事に至らなかったのか」
「どこに危険が潜んでいたのか」
を可視化することで、
次に同じ場面が起きたとき、
チーム全体で回避できるようになります。
③ 完璧な文章を書く必要はない
ヒヤリ・ハットを書くとき、
「ちゃんとした文章にしなければ」
と構えてしまうと、手が止まりやすくなります。
基本は、次のポイントを押さえるだけで十分です。
- いつ起きたか
- どこで起きたか
- 誰が関わっていたか
- 何をしていたか
- どうなりかけたか
この順番で、事実をそのまま書くだけでも、
記録としての価値はしっかりあります。
評価や反省は、
あとから話し合えば大丈夫です。
④ 「原因」は一人にあるとは限らない
ヒヤリ・ハットを振り返るとき、
つい「自分が悪かった」と考えてしまいがちですが、
実際には、
- 環境
- 動線
- 人手配置
- 情報共有の不足
など、複数の要因が重なっていることがほとんどです。
記録は、
個人を責める材料ではなく、環境を見直すヒントです。
自分一人で背負う必要はありません。
⑤ 共有することで「守れる人」が増える
ヒヤリ・ハットを記録して共有することで、
- 他のスタッフが同じ場面で注意できる
- 新人さんへの注意喚起になる
- ルールや動線の改善につながる
といった効果があります。
あなたの気づきが、
誰かのケガや事故を未然に防ぐことにつながる可能性もあります。
それは、
とても大きな価値のある行動です。
⑥ つらい気持ちは一人で抱え込まない
ヒヤリ・ハットを書いたあと、
気持ちが落ち込んだり、引きずってしまうこともあります。
そんなときは、
- 上長に気持ちを共有する
- 同僚と振り返る
- 「怖かった」「焦った」と正直に話す
といった形で、
感情も一緒に外に出すことが大切です。
出来事だけでなく、
気持ちも共有していいのがチームです。
⑦ ヒヤリ・ハットは「安全文化」を育てる土台
ヒヤリ・ハットをきちんと書き、
共有できる現場は、
安全を大切にしている現場
だと言えます。
書くこと自体が目的ではなく、
そこから学び、
同じことを繰り返さない仕組みをつくることが本質です。
あなたの一枚の記録が、
現場の安全文化を少しずつ育てています。
まとめ:ヒヤリ・ハットは「責めるため」ではなく「守るため」
ヒヤリ・ハットの記録がつらいと感じたときは、
次のことを思い出してみてください。
① つらさを感じるのは真面目な証
② ミス報告ではなく事故予防のため
③ 事実をシンプルに書けば十分
④ 原因は個人だけにあるとは限らない
⑤ 共有することで誰かを守れる
⑥ 気持ちも一人で抱え込まない
⑦ 安全文化を育てる大切な一歩
ヒヤリ・ハットは、
あなたが現場をよく見ている証拠です。
自分を責めすぎず、
「みんなを守るための気づきメモ」
として、少しずつ向き合っていきましょう。
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