「最近、職場に行くのがつらい…」「この仕事、私に合っていないかも」
介護職として働いていると、そんな気持ちを抱く瞬間は誰にでもあります。
しかし、感情のままに転職を決断してしまうと、次の職場でも同じ悩みを繰り返してしまうことも。
この記事では、「今の職場が合わない」と感じたときに考えるべき自己分析のポイントを、順を追って整理していきます。
なぜ「合わない」と感じるのか? まずは原因を整理しよう
「合わない」と一言でいっても、その原因は人によって異なります。
まずはモヤモヤを言語化することが大切です。以下のような要因に心当たりはありませんか?
① 人間関係・職場の雰囲気が合わない
介護現場ではチームワークが重要な一方で、人間関係のストレスを感じやすい環境でもあります。
上司や同僚との価値観の違い、指導方法、連携不足などが原因で「居づらさ」を感じるケースも少なくありません。
② 仕事内容や方針にギャップを感じる
入社前に思い描いていた仕事と実際の業務が違った――そんなギャップもよくある転職理由です。
施設方針やケアの考え方に納得できない場合、「自分の理想と違う」と感じてしまうことがあります。
③ 労働環境・待遇の不満
シフトの不規則さ、残業の多さ、人員不足による負担など、
働く環境そのものに原因があるケースも多いです。
これらは個人の努力では変えられないため、早めの見直しが必要です。
④ 自分自身の変化
「前は平気だった夜勤がきつくなった」「家族との時間を優先したくなった」など、
ライフステージの変化によって働き方の優先順位が変わることもあります。
これは“甘え”ではなく、自然な心境の変化です。
転職を決断する前にやるべき「自己分析」3ステップ
「辞めたい」という気持ちが強くなる前に、少し立ち止まって考えてみましょう。
以下の3ステップで整理すると、今の悩みの正体と今後の方向性が見えてきます。
STEP1:自分が「何にストレスを感じているのか」を書き出す
紙やスマホのメモに、具体的な悩みをすべて書き出してみましょう。
「上司の指導が厳しい」「人手が足りず休みが取れない」など、できるだけ具体的に挙げることがポイントです。
書き出すことで、自分のストレス源が“人なのか”“環境なのか”“仕事内容なのか”を客観的に整理できます。
STEP2:その悩みは「環境を変えれば解決できるのか」考える
たとえば人間関係の問題は、部署異動や配置転換で改善することもあります。
一方、法人の方針や給与制度に不満がある場合は、自分の力では変えられないため、転職を検討する余地があります。
自分が変えられる部分と、変えられない部分を見極めることが、転職の判断を冷静にする第一歩です。
STEP3:「理想の働き方」を明確にする
次の職場選びで失敗しないためには、自分にとっての理想の働き方をはっきりさせることが大切です。
- どんな人たちと働きたいか(人間関係・チームの雰囲気)
- どんな勤務スタイルが合うか(日勤中心・夜勤あり・シフト制など)
- 何を大事に働きたいか(給与・やりがい・家庭との両立など)
「何がイヤか」だけでなく、「何が理想か」を言語化できると、
次の転職活動で軸がブレず、後悔のない選択ができます。
転職が必要なケース・そうでないケース
自己分析の結果、転職以外の選択で改善できる場合もあります。
一方で、「今すぐ環境を変えたほうが良い」ケースもあります。
転職を急がなくてもよいケース
- 一時的な人手不足や繁忙期が原因
- 異動やシフト変更で改善の余地がある
- 自分の成長課題に気づいている(人間関係の対応など)
転職を検討したほうがいいケース
- 上司や同僚からのパワハラ・モラハラがある
- 明らかに人員不足・長時間労働が続いている
- 体調不良や精神的負担が限界に近い
- 法人の方針にどうしても納得できない
「我慢すること」が必ずしも正解ではありません。
自分の健康や生活を守ることが、結果的に長く介護の仕事を続けるための第一歩です。
自己分析の結果を“行動”につなげる方法
自己分析を終えたら、次は行動へ移す段階です。
転職を考える場合は、信頼できる介護専門の転職支援サービスを活用するのがおすすめです。
転職エージェントを利用するメリット
- 自分の悩みに合った職場を紹介してもらえる
- 内部情報(人間関係・残業状況など)を事前に知れる
- 履歴書・面接サポートを無料で受けられる
- 条件交渉や日程調整を代行してくれる
「今の職場が合わない」と感じる人の多くが、自分に合う環境を知らないだけ。
エージェントを通じて情報を得ることで、ミスマッチのない転職が実現します。
おすすめの介護転職サービス
複数サービスを比較しながら、自分の価値観に合う職場を探してみましょう。
まとめ:「合わない」は“気づき”のサイン
「今の職場が合わない」と感じることは、悪いことではありません。
それは、自分の大切にしたい働き方に気づき始めた証拠です。
感情のままに動くのではなく、まずは自己分析を通して「何を変えたいのか」を明確にしましょう。
そして、もし環境を変える決意が固まったら、信頼できるサポートを受けながら次のステージへ。
介護の仕事は、人の人生に寄り添う大切な仕事です。
だからこそ、自分自身の心にも正直に、納得のいく働き方を見つけてください。
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飲食・WEB・デザイン・出版など、様々な業界を経てきた現役のケアワーカー。介護にたどり着いたのは、大好きだった祖母の自宅介護がきっかけ。ケアチルでは、現場での視点も交えつつ、これから介護業界に携わろうとしている方、すでに業界にいて岐路に立っている方に向けて、介護業界の情報を分かりやすくお届けします。