介護福祉士実務者研修の費用と期間を徹底解説｜安く・効率的に資格を取る方法

介護職としてキャリアアップを目指すうえで欠かせないのが介護福祉士実務者研修です。介護福祉士国家試験の受験資格にもなる重要な研修ですが、「費用はどのくらい？」「期間はどれくらいかかるの？」と疑問を持つ人も多いでしょう。この記事では、実務者研修の費用相場や受講期間、安く・短期間で取得するコツをわかりやすく紹介します。

実務者研修とは？

介護福祉士実務者研修は、介護職員初任者研修の上位資格にあたる中級レベルの介護資格です。介護の専門知識・技術に加え、医療的ケア（たん吸引・経管栄養）やチームマネジメントなど、より実践的な内容を学びます。

この研修を修了すると、介護福祉士国家試験の受験資格が得られるほか、訪問介護事業所でサービス提供責任者（サ責）として働けるようになります。

実務者研修の費用はいくら？

① 一般的な費用相場

実務者研修の費用は、受講者の保有資格やスクールによって異なります。おおよその費用相場は以下の通りです。

保有資格	受講費用の目安	学習内容の目安
無資格	約18万円〜20万円	全450時間すべて受講
初任者研修修了者	約10万円〜15万円	一部科目が免除（315時間程度）
ホームヘルパー2級修了者	約7万円〜12万円	一部免除あり

このように、すでに初任者研修を持っている場合は、学習内容が一部免除されるため費用を大きく抑えられます。資格なしで受講する場合はカリキュラム全体を学ぶ必要があり、その分費用も高くなります。

② 通信講座と通学講座の費用比較

実務者研修には「通信＋通学併用」と「通学中心」の2パターンがあり、費用にも差があります。

通信併用型：約10万円〜15万円（自宅学習中心で通学日数が少ない）
通学型：約15万円〜20万円（講義・実技をすべて教室で受講）

通信併用型は自宅学習がメインのため、社会人でも無理なく進められます。価格も比較的安く、受講者の約8割が通信併用型を選んでいます。

③ 費用を安く抑える方法

① 介護事業所の資格取得支援制度を利用：勤務先が費用を全額・一部負担してくれるケースが多い。
② 自治体の補助金制度を活用：市区町村によっては、受講料の半額を助成してくれる制度あり。
③ ハローワークの職業訓練を利用：失業者や転職者を対象に無料で受講できるコースも存在。
④ キャンペーン割引を利用：スクールによっては期間限定で割引実施中。

特に介護事業所で働きながら資格を取る場合、費用の負担を抑えつつ実践経験を積めるため最も効率的です。

実務者研修の期間はどのくらい？

① 標準学習時間は450時間

実務者研修は、厚生労働省が定める450時間のカリキュラムを修了する必要があります。初任者研修の130時間と比べて約3倍のボリュームです。

学習内容は次のように分かれています。

介護過程Ⅲ（応用的な介護計画の作成）
医療的ケア（たん吸引・経管栄養の基礎知識）
リーダーシップ・チームケア
発達と老化・コミュニケーション・制度理解など

通信講座では自宅学習が中心ですが、スクーリング（通学実技）を約6〜10日間行う必要があります。

② 修了までの期間の目安

受講スタイル	期間の目安	特徴
全日制（通学型）	約3〜4か月	毎日通学して短期間で取得可能。集中して学べる。
通信＋通学（併用型）	約4〜6か月	仕事と両立しやすく、社会人に最も人気。
週1・週2ペース（夜間・土日講座）	約6〜9か月	無理なく学べるが修了までやや時間がかかる。